
学校ではカウンセリングのみならず保護者先生向けにミニセミナーも開催しておりました。
今回は応用編の講座を書いてみたいと思います。
(個人が特定されないようにしております)。
某中学校の校長先生含む教職員全員参加でワークショップを開催しました。
他市の中学生Bくんの定期テストの答案用紙の右上に一桁の数字が書いてありました。とテスト用紙(似せて書いた)をお見せしてお話ししました。
先生方は一桁の数字に「!?」と驚いていらっしゃいました。
生徒さんの母親は一桁の数字を見て、最初に「学級順位かな」と思われたそうです。と話しましたら、
先生方は「なんだ~」と安堵した表情をされていました。
けれど、その数字は、学級順位でも学年順位でもなく、百点満点中のテストの点数だったと話しました。
そして、先生方へ、
もしその生徒さんの担任だったら、なんと声を掛けますか。
または、保護者だとしたらお子さまになんと話しますか。
と、お聞きしました。
結論から申しますと、絶望的なお答えがほとんどでした。
また、保護者はなにをやっていたんだ!という声もありました。
いつもお話ししておりますように、何事も正解も間違いもありません。
一桁のテストの点数を見て感じたこと。
それが自分の「思考のクセ!」である、ということが分かった! というだけですね。
たった一回のテストなのですが…💦
これでは地元の進学校どころか普通校進学も危ういと話す先生も少なくありませんでした。
「一桁のテストの点数 = 頭が良くない」
こういう回路に、私たちはいつの間にか嵌ってしまっているようです。
私はそんなことないわと思われていらっしゃる方も、お子さまが百点を取ってきたら、この子は「頭が良い!、天才かもしれない!未来は明るい!」と思われた経験はありませんか。
点数で決めてしまう…そういうパターンがいつの間にか私たちの中に出来てしまっているようです。
点数で「決める!?」
点数で子どもの未来は「決まる」のでしょうか?
さて、後日談です。
生徒さんの母親は、それでも「勉強しなさい」とはひとことも言わなかったそうです。
本人が勉強する気がないのに外野が何を言っても本人にその気がなければ無意味と思っていたと。。
そんなBくんは、その後…。
一桁のテストの点数…💦
母親は特に何も言わない。。
もともと勉強は好きじゃない。
Bくんは、好きな野球が出来れば良いとそれだけに熱中することも出来ました。
けれど、自分の中で「これじゃ(さすがに)いかん」と一念発起。
一生のうちでこんなに勉強したことはないというくらい勉強したそうです。
結果、著名な私立高校に入学。
偏差値から言うと、全国10位内に入る名門校。
某中学の先生方が考えた地元の進学校は全国順位でみると200~300番番台。
そもそも高校進学も危ういとさえ思われていた生徒さん。
後日談をお話しすると、先生方は、ひっくり返るほど驚いていらっしゃいました。
テストの点数…
数字だけで、子どもの未来の可能性を私たちは知らない間に壊しているのかもしれません。。。
周りの大人たち先生保護者の言葉は、子どもの未来に大きな影響を及ぼすものです。
お前はバカだ、と言われた子と、お前は素晴らしいと言われた子。
どちらが可能性が広がるでしょう。
言葉は魔法。
私たちが何気なく使う言葉や思考のクセが、どれだけ子どもたちに大きな影響を持つかをまず知ることが大切ですよね。
無意識の言動は、知らない間に周りの人へ、特に子どもへ与えている。
無意識に数字だけで判断してしまう回路、パターンが入っている、という事を知っておくと、今のコロちゃん騒動も偏向報道にも巻き込まれずに済みそうです。
何事も俯瞰してみるのが大切で、そうするといろいろなことが見えてきます。
一桁のテストの数字からさまざまなことを共に学んだワークショップでした。
もちろん、著名校に入学したから幸せ、かどうかは別問題です。
著名校に入って良いな💖と思われた方は、そういう思考が自分の中にある、という事だけですね。
しあわせは自分で感じるもの✨
ちなみにこの生徒さんの母親は誰ですかという質問がなかったのでお答えしませんでした。
最後までお読みくださってありがとうございます!✨